2018 HIPHOP R&B Best Album 20 (10位~1位)
10. TA13OO / Denzel Curry
独自路線を行く元Raider Klanの奇才の世界観全開なアルバム。Goldlink参加の軽快な#2”BLACK BALLOONS”や、鋭い業界風刺の#9”CLOUT COBAIN”もいいですが、#10”VENGEANCE”みたいなバイオレンスなのがやっぱり一番好き。
9. Head in The Clouds / 88rising
シーンの中での存在感はまだ決して大きくありませんが、2018年はアジアのヒップホップの躍進の年だったと思います。LAでの88risingの初ツアーに行ったんですが、Kohhの登場時の大歓声にまじで感動しました。来年以降は日本から世界で活躍できるアーティストが沢山出てきてくれたら嬉しいですね。
8. NOIR / Smino
全体としてはソウルやゴスペルの影響を感じさせるお洒落ヒップホップという印象ですが、#4”Tequila Mockingbird”など上手くレゲエを落とし込んでいて面白いです。盟友Monte Bookerのプロダクションもバッチリで、Sminoのラップと相性抜群です。
7. After the Rain / The Underachievers
バチバチのサイケデリックサウンドに定評のあった彼らですが、今作は90s感のあるソウルフルなトラックが多く、アルバム全体を通して暖かみがあります。プロデュースで最近よく名前を聞くBrasstracksが参加しています。
6. Testing / Asap Rocky
もはやヒップホップの枠を跳び越え、アルバムタイトル通り全てが実験的で新しいサイケデリック作品です。アルバムコンセプトといいジャケといいMVといいかっこよすぎんよ〜。
5. Iridescence / BROCKHAMPTON
解散騒動やメンバーの脱退なんかもあって心配しましたが、今作もエモさとファンクさの絶妙なバランスでガッチリ掴まれました。ソロ作をヘビロテしてるリーダーのKevin Abstractに加えて、エモ〜く歌うbearfaceが推しになりました。
4. MUDBOY / Sheck Wes
衝撃のルーキー。友人のNBA選手のことを歌いジワジワとヒットした#9”Mo Bamba”をはじめ、#2”Live Sheck Wes”など持て余したエネルギーを爆発させてるような曲ばかり。#5”Chippi Chippi”の怪しい感じもハマっててイケてます。ヤンチャしすぎてお母さんの怒りを買いアフリカに一年間幽閉されたりと面白エピソードも尽きません。
3. Room25 / Noname
自分は前作"Telefone”が本当に大好きで今もよく聴くんですが、そこから2年間で上がり切った期待値を全く裏切りませんでした。ネオソウルとポエトリーラップの融合のような感じでシカゴヒップホップの到達点感あります。ベストトラックはSmino, Saba参加の#8”Ace”。
2. Die Lit / Playboi Carti
今年一番ヘビロテした全曲外れなしの一枚です。Cartiのめちゃくちゃ軽いノリのラップと、お気に入りのビートメイカーの一人Pi’erre Bourneのゲーム音楽みたいにピロピロ鳴ってるトラックがかなりクセになります。また、客演の豪華さが半端じゃなく、Skepta, Travis Scott, Lil Uzi Vert, Chief Keef, Young Thug, Young Nudyなど全員いい仕事してます。
1. ASTROWORLD / Travis Scott
粘着質なフローと壮大なサイケデリックサウンドを、Travisの故郷ヒューストンに実在した遊園地”ASTROWORLD”というテーマに落とし込んでいます。#4”R.I.P. Screw”やThree 6 Mafiaネタなど地元愛を感じさせる演出も聴きどころ。
客演にはDrakeやThe Weekend, Frank Oceanと言ったビッグネームをはじめ、Sheck Wes, Juice WRLD, Gunnaなど今年ブレイクした若手もしっかり押さえています。プロダクション陣も豪華で、Sonny Digital, Murda Beatz, Tay Kieth, FKi 1st, Thundercatなど実力派ヒットメーカーが集結。今年を象徴する一枚に挙げるべき完成度だと思います。